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公益財団法人市民防災研究所 公式ブログ

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<自主防災組織アンケート>平日昼間・約7割の自主防災組織は機能しない?!

当研究所では、平成28年度、川崎市宮前区が養成した防災推進員がいる自主防災組織を対象にアンケート調査を実施しました。

その結果の一部をご紹介します。

1 自主防災活動の課題

平常時の自主防災組織の課題では、無回答を除くとすべての自主防災組織で課題が「ある」と回答しています。

平常時の自主防災活動の課題では、「役員の高齢化」が73.8%と最も多く、次いで「若年者の参加が少ない」が50.0%、「住民の自主防災組織への理解不足」が42.9%となっています。

役員が高齢化している一方で、若い人の参加が少なく次世代の担い手をどう確保するのかが大きな課題となっていることがわかります。

2 災害時の活動能力

大地震が起きたとき、自主防災組織が有効に機能するか(活動できるか)どうかについて、無回答を除くと「平日昼間」では70.7%、「休日・夜間」では58.5%が機能しないと回答しています。

特に平日昼間では、若い人は働きにでて地域にはいないため、自主防災組織が機能できないと回答している割合が休日・夜間に比べて高くなっています。

3 災害対応上の課題

災害対応上の課題では、無回答を除くとすべての自主防災組織で課題が「ある」と回答しています。

災害対応上の自主防災活動の課題では、「平日昼間発災時の要員不足」が53.7%と最も多く、次いで「全体的に要員不足」が51.2%、「リーダー不足」が46.3%となっています。

災害活動上の課題は、マンパワー不足やリーダー不足と「人」であることがわかります。

災害時に活動できる自主防災組織づくりに向けて

当研究所では、アンケートの結果を受け、これらの課題に向き合い「災害時に活動できる自主防災組織づくり」に向けて取り組んでいます。

キーポイントは「全住民参加型」。災害時住民一人ひとりの役割を明確にし、報告型(集合型)の安否確認体制を構築することでマンパワーを確保でき、災害時に機能する自主防災組織になるのではないかと考えています。

現在、都内のある町内会で実証するための取組を進めています。

安否確認の方法については、「どうする?!安否確認~新小岩地域防災会議の取組~を参考にしてください。

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