自主防災組織で指揮本部運営図上訓練を実施してみませんか?
みなさんの自主防災組織では、指揮本部運営訓練を実施したことがありますか?
自主防災組織のリーダーは、大地震直後、指揮本部を立ち上げて情報を集め、判断・指示を出すことが求められます。
震災時は、同時に様々な判断・対応しなければならない中で、リーダーを中心とした指揮本部がうまく機能することで、地域の被害を最小限に抑えることができます。
しかしながら一度でも経験していないと、指揮本部を運営することは困難です。
そこで、当研究所では、自主防災組織の研修で「指揮本部運営図上訓練」を行っています。
訓練では、例えば「震災時に倒壊家屋から救出され意識がなく呼吸していない人の病院に搬送する優先順位は?」「延焼している火災に、どの地域に避難を呼びかけますか?」ということなどを考えてもらいます。
この訓練に初めて参加した人のほとんどが、状況付与された情報のすべてを地図に書き込んでいました。
訓練を通して、情報の整理の仕方や判断の基準をあらかじめ作っておくこと、地図などを準備しておくことなどを学ぶことができます。
指揮本部運営図上訓練(例)
訓練時間:30分
(1)被害情報を地図にまとめる
大地震により発生した火災や助けを求めている人、けが人などの被害と場所が書かれた状況付与カードを配り、情報を地図などにまとめます。
(2)状況報告を地図にまとめる
指揮本部に各現場から要救助者の状況などが入ったという想定により、報告内容が書かれた状況付与カードを配り、必要に応じて地図などにまとめます。
(3)指揮本部として対応策の検討
指揮本部に対応策を求める課題を出して、対応策を考えます。
※訓練だけでなく、自主防災組織に関する講義も含めるとより効果的な研修になります。