【現地調査報告】平成29年7月九州北部豪雨災害(1)
平成29年7月5日(水)から6日(木)にかけ、停滞した前線に暖かく湿った空気が流れ込んだ影響などにより、同じ場所で猛烈な雨が降り続き、河川のはん濫や土砂崩れなどで甚大な被害が発生しました。
当研究所では、発生から約3週間後の7月25日(火)と26日(水)の2日間、被害の大きかった福岡県朝倉市を中心に現地調査を行いました。
朝倉市杷木地区
東林田地区の副区長さんは、「水につかるかもしれないけど、家が流されることは誰も想像していなかった」と話す。この地区では、5日午後4時すぎには役員が一軒一軒まわって避難を呼びかけた。
この地区では5年前にも水害が起きていて、当時は2階に避難すれば助かったが、今回は家ごと流され3人が犠牲になっている。
この地区を流れる赤谷川は、河道が上流から流れてきた大量の土砂で埋まり流れが変わってしまった。
朝倉市山田地区
山田地区では上流の2つのため池が決壊し、濁流が押し寄せた。
山田地区に住む女性は、5日午後6時すぎ、隣のうきは市から避難指示のエリアメールを受信して避難することを決断、携帯電話と財布を持って高台に避難した。
この地区の平屋の住宅では軒下近くまで浸水し、家の中には大量の土砂が堆積していた。
朝倉市松末地区
松末小学校の校庭では、車で避難してきた車両が土砂で埋もれていた。大量の土砂が流れてきたことがよくわかる。
朝倉市比良松地区
学校脇の護岸が削られ、比良松中学校の体育館の基礎がむき出しになり大きく損壊した。
その他
治山ダムの効果
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● 平成29年九州北部豪雨災害現地調査報告(2)