川崎市麻生区避難所宿泊訓練を支援しました-新たな課題も浮き彫りに-
当研究所では、令和元年度、川崎市麻生区から避難所運営宿泊訓練の業務を受託し、訓練の企画・運営を支援しました。
訓練は、麻生区総合防災訓練の一環として行われ、避難所開設のアクションカード(麻生区版)を作成して、避難所開設手順の説明と防災食の試食、在宅避難生活を考える講話、宿泊体験などを行いました。
宿泊する人には、避難所生活で必要になる物を考えて各自持参してもらうようにお願いをしたところ、参加者の半数以上が寝袋やマット、テントを持参していました。
宿泊体験では、夜中に大きな寝言で目を覚ますこともあり、また足音などさまざまな音が気になり、熟睡することは難しかったです。
宿泊訓練を通して避難所生活の厳しさを体験し、避難所で生活しないために「在宅避難生活」の必要性を感じている参加者も多く、自助の意識を大きく高めることができました。
一方で、自助の意識を高めることで新たな課題が浮き彫りになりました。
マットやテントを持参してもらいましたが、避難者一人分のスペースは概ね畳1枚分ですが、持参したマットなどは一人分のスペースを大きく超える人もいました。
持参したものによるスペースの問題でトラブルが生じる可能性があり、避難所に持ってこられるものについての啓発の必要があると感じました。
■ 避難所宿泊訓練